0306銀座サイレントカウンターについて
3/6、銀座・数寄屋橋交差点とその周辺でのヘイトスピーチデモに対する抗議行動に多数ご参加頂き、誠にありがとうございました。
TQCメンバーの多くは、ヘイトスピーチを掻き消すためにそれを上回る抗議の声を上げ、同時に差別主義者の心を折るべく怒りをストレートにぶつける形の、いわゆる「カウンター」をやってきました。その方法論自体は、なかなか進まない日本社会におけるヘイトスピーチへの対処状況からしても、ほぼ唯一ともいうべき効果的な対応方法だと今でも考えております。
しかしながら、あえてそのスタイルを一度封じる呼びかけをしたのは、銀座の様々な層の方々が「なぜヘイトスピーチデモを黙認するのがダメなのか」「なぜカウンターはあのスタイルで対抗せざるを得ないのか」ということになかなか理解が及んでいない、ということを中央区議会の委員会を傍聴し、また多くの議員さんとの意見交換を行う中で実感したからです。
「それならば、ヘイトスピーチを一度体感していただくしかないか…」
我々としても苦渋の決断でした。結果、予想通りヘイトスピーチは街中に響き渡りました。ある程度覚悟をしていたこととはいえ、実際にヘイトスピーチがそのまま街に届くことは、やはり様々な意味で精神的に堪えました。それは我々のみならず、抗議に参加された多くの方、更には銀座に来ていた買い物客、観光客、地元商店の方々、みな同じであろうと思われます。
一方で当日、ヘイトデモの視察に来られた銀座の関係者の方に、現場で感想をうかがったところ、以下のような意見をお聞きすることが出来ました。
「今後は自分たちが努力して集会そのものをやらせないように動く」
みなさんにご協力いただいてサイレントに徹したこと、数寄屋橋交差点を中心にプラカードや横断幕での静かな抗議行動を行ったことにより、(犠牲も非常に大きかったですが)地元の方の認識に明らかな変化を生んだと言えると思います。
また期せずして、サイレントを呼びかけたことによって、カウンターは初めてという多くの方々にご参加いただきました。ヘイトデモが重大な社会問題として周知され、それに身をもって立ち向かわねばならないと考える人々がいっそう広がりつつあることを実感できたことも、今回のひとつの成果と捉えております。
以上の結果を踏まえた今後についてですが、中央区役所、中央区議会議員、様々な商店会等に、今回のカウンターサイドの努力によって生まれたものを説明し、地元の方々が直接的にヘイトスピーチデモに対して毅然とした対応を自主的に行うことを求めていきます。さらに、東京都総務局人権部に対しても3/6の実態をお伝えし、2020年の東京オリンピック開催に向けて、都と区が一体となってヘイトスピーチのない東京の街づくりに取り組むよう要請をしてまいります。
最後に。我々の突飛な提案に対して支援をしていただいたC.R.A.C.、ex-男組、OoA、A.R.P並びに多くの「カウンター」の皆様に心から感謝と御礼を申し上げます。
日下部将之(TQC)
追記
当日銀座でカウンターされた方はもちろん、SNSでその様子をご覧になった方も、是非中央区の職員、議員のみなさんに何が起きていたのか、お伝えください。
中央区Web「区長への手紙」
「このコーナーは、皆さんからの区政に対するご意見・ご要望などをお寄せいただくためのものです。」
http://www.city.chuo.lg.jp/kusei/mayor/kutyohenotegami/about_letter.html