UNITED IN ANGER ー ACT UPの歴史


 「さよならアベノミクス」「NO ONE is ILLEGAL〜日本における難民問題基礎講座」に続くTQC(東京給水クルー)主催ワークショップ第三弾。

 昨年の安保法制に対する国会前抗議スタイルにも強い影響を与えた、「ACT UP」は80年代後半の北米におけるHIV陽性患者への対策強化を国家へ訴える運動でした。

 運動の成果によって治療法の開発が進み、HIV感染者は現在ではAIDSを発症することなくHIV感染とともに生き続けることが可能となっています。しかし、HIV感染者を取り巻く社会環境の整備や、人権状況の改善はいまだに十分ではありません。社会における隣人そして人生のパートナーとして、彼らのおかれている現状をもう一度考えながら、「ACT UP」が得たもの、そしてこれから我々が引き継いでいかなければならないもの、をご一緒に考えることが出来たらと思っています。

ACTUP1

  • 日時:2016年3月13日(日)12時開場
    • 12:30〜 トーク「HIV陽性の人々を取り巻く社会環境と人権問題」 講師:生島 嗣
    • 13:30〜 映画上映「UNITED IN ANGER ーACT UPの歴史」
  • 場所:鎌倉 Garden & Space くるくる
  • 参加費:¥1,300(ランチ付き)
  • 主催:TQC(東京給水クルー)

■トーク

当日は本編の上映に先立ち、ぷれいす東京の生島 嗣さんを講師にお迎えして、日本における「HIV陽性の人々を取り巻く社会環境と人権問題」をテーマにトークを行います。

生島 嗣

1995年からぷれいす東京の職員となり、2012年より代表を務める。相談員(社会福祉士)として,数人の相談員とともに年間500人を超えるHIV陽性者,パートナー,家族からの相談を受けている。研究活動としては, HIV陽性者の社会生活,就労,メンタルヘルス、男性同性間の予防啓発などをテーマにしている。

現在の主な役職は,厚生労働省エイズ動向委員会委員、東京都エイズ専門家会議委員、財団法人友愛福祉財団理事,エイズ予防財団同性愛者等のHIVに関する相談・支援事業推進協議会委員、新宿区AIDS/HIV関係機関ネットワーク連絡会委員、東京障害者職業センター雇用サポート事業登録専門家など。

■映画上映

  • UNITED IN ANGER ーACT UPの歴史
    • 2012年/アメリカ/言語:英語(日本語字幕)/93分/監督:ジム・ハバード

「2011年、AIDS活動20周年の時分にロスを訪れていたとき、ナショナル・パブリック・ラジオで『当初、米国ではエイズをもつ人たちとトラブルがあったがやがて彼らは収まった』と語られるのを聞き、車を衝突しそうになった。いや、そんなことは起こっていない。現実として似たようなことが常に繰り返される。権利を剥脱された人たちが力を合わせて、国家の意思に反して国家を変え自分たちの命を守るとき、(国家的、支配者側は)その出来事を中性化し、『支配的集団が寛容の精神によって、彼らの進歩を認めて進歩の余地を与えた』というストーリーを作り上げる。そんなことはゆるせない。」「戦略、手法的に米国最後の効果的な社会運動として、ACT UPは今できることについて重要な情報を与えてくれる」

サラ・シュルマン(連連影展FAV〜Feminist Active documentary Video festaより)

 1980年代のレーガン共和党政権下のアメリカでは、HIV陽性者のAIDSによる死亡が深刻な社会問題となっていた。しかし、時の政権は何ら有効な対策を打ち出さずにいた。この状況を打破するために、1987年に劇作家ラリー・クレーマーの呼びかけで非暴力直接行動である「ACT UP」運動が立ち上がった。拠点となったニューヨーク ゲイ・アンド・レズビアンセンターに集まったアクティビストたちは、彼らの主張である”Drugs into Bodies”を国家へ認めさせるべく、集会や抗議活動を粘り強く重ねていった。その結果、FDA(米国食品医薬品局)を中心とした国家機関に医薬品の開発・薬剤費の引き下げなどを実現させ、画期的な治療法であるカクテル療法の登場を準備する、といった成果を得ることができた。
これは、成果を待たずに世を去った関係者をも含めた、彼らの勇気ある運動のドキュメンタリーである。